子育てはなかなか自分の思い通りに行かず疲れてしまうもの。
そのため子育てに関する悩みを抱えている人も多いと思います。
自分の子供でもそれほど大変ですから、その子供が新しい恋人や再婚相手の連れ子だった場合はまた別の複雑さがあり子育てに苦労してしまいます。
しかし同じ境遇にある人はなかなか周りにいないのでどうしたら良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は連れ子がいる際の悩みやその解決方法をまとめてみました。
連れ子がいることによる悩みとは?
まず最初に連れ子がいる人が抱える一般的な悩みをまとめていきましょう。
①連れ子がなついてくれない
周りから見ると本当の親子に見えても実際は血が繋がっていません。
一緒に過ごした時間もパートナーと比べるとかなり短いはずです。
そのため、連れ子が形式上は親であることを受け入れられず、新しい親になつかないといったケースが多いです。
小さい子供であればまだ抵抗は少ないかもしれませんが小学生以上だと自我もはっきりしていますからより受け入れられないという気持ちが強いかもしれません。
こちらは大事にしたいと思っているのに向こうが受け入れてくれないのは悲しいですよね。
②うまく一緒に生活していく自信がない
血が繋がっていないとはいえ、結婚をしたり同棲を始めたら一緒に住むようになります。
そのときに連れ子とうまく関係を築く自信がなくて不安という人もいます。
その場合は仲良くして本当の家族にならなくてはと思えば思うほど辛くなってしまうようです。
あまりに不安を抱えすぎると自分の精神的によくありませんし、追いつめられることによりパートナーとの関係も壊れてしまう可能性もあります。
③パートナーとの間に子供が出来た時の不安がある
好きでお付き合いしたパートナーですから、二人の子供が欲しいというのは自然な欲求です。
しかし、もし子供が出来たら、連れ子はどう思うだろうと考えてしまうと、パートナーとの子供を妊娠することにためらいが生まれてしまいます。
新しく弟や妹が出来て素直に嬉しいと思う子もいますし、そういったことが生理的に無理と思い拒絶する子もいるのが現状です。
すると反発して家に寄りつかなくなる可能性も出てきますから慎重にケアしなくてはいけません。
④連れ子と我が子を平等に愛せない
自分が連れてきた子や新しい夫との間に生まれた子供は自分の子供ですが、連れ子とは血が繋がっていないという明確な違いがあります。
そのため、連れ子に自分の子供ほどの愛情を注げず、自分は冷たい人間なのではないかと思い詰めてしまう人もいます。
仕方のないことですから、それを受け入れるのも一つの手ですが、人として良いのかという思いがあり、いつまでも気持ちを引きずってしまうようです。
連れ子の実の親の悩み
子供が居る状態での再婚により悩むのは血のつながりのない親だけではありません。
実の親もまた特有の悩みがあります。主なものをまとめていきましょう。
①子供が反発するようになった
ずっと親子関係が良かったものの、再婚して新しい妻が出来たり、新しく恋人が出来てから反発するようになるというケースが多いです。
家の手伝いをしなくなったり、口を利かなくなったり、家に帰ってこなくなったりと様々なトラブルが起こってしまいます。
叱るとまた反発され余計に仲が悪くなることもあるようで、かなり難しい問題です。
再婚したり新しく恋人が出来ても我が子はいつまでも我が子ですから、ずっと仲良くしたいというのが親の願いですよね。
②甘えてわがままになる
反発するのとは逆に子供に甘えだすという変化が現れることもあります。
例えばどこに行くにもついてきたり、外出するときにはどこに行くの?誰と会うの?と質問攻めをされることがあります。
さらに、一緒に寝て、一人にしないでと要求が多くわがままになってしまうこともあります。
そのために子供に気を使うことに疲れて悩むという人も多いようです。
しかし実の親ですからしっかり我が子を守らなければいけないという思いから頑張ってしまうようです。
③子供と新しいパートナーとの板挟みになる
子連れの再婚やお付き合いは、全員がそれぞれ悩みや複雑な思いを抱えがちです。
特に連れ子と新しいパートナーとの関係がうまくいかない場合は余計に大変です。
子供からは新しいお母さんは嫌だ、新しいお父さんと一緒に居たくないといったことを言われたり、パートナーからは子育てについて悩みを相談されたりと両者の板挟みの状態になってしまうことがあります。
その場合は自分が対処していかなくてはいけないため、その重責が辛いという人がいるようです。
④元のパートナーと子供との関わり
別れた元パートナーはもう過去の相手ですから、必要以上に関わる必要はありません。
しかし、子供にとってはたった一人の実の親です。
別れる際に子供と面会しないということで合意していれば問題ありませんが、そうでなければ子供や元パートナーがお互いに会いたいと言えば会わせてあげなくてはいけません。
しかし、新しいパートナーがどう思うかな・・・といろいろな人に対して気を遣わなくてはいけないので大変な思いをしている人も多いです。
連れ子が特殊な行動に出る理由は?
こうした悩みを解決するためには連れ子の気持ちを考えなければいけません。
そこで新しい親に反発したり、自分の親に甘えたりする理由をまとめてみました。
①自分の親を取られたくない
1人の親と離れて暮らしている子供は残ったたった1人の親を取られたくないという気持ちが強いです。
そのため、新しい親に対して反発したり、親に過剰に甘えたりすることで自分だけの親になるように行動してしまうのです。
子供は1人では生きていけませんから、親の存在がとても大きいのです。
そのためこうした行動も自然なものですから、大人たちは広い心で受け止めてあげる必要があります。
②新しい親が良い人か見極めようとしている
大事な自分の親がちゃんとした人かを見極めるために、最初は受け入れずに様子をうかがう子もいます。
親のための行動ですから、なつかないからといって怒るのは可哀想です。
ただしこのタイプは新しい親が良い人だと思えたらその後は普通になる可能性もあるので、大人たちが時間をかけて子供の様子を見守ってあげるのがいいでしょう。
連れ子による悩みの解決方法は?
新しく親になった悩み、子供の親ならではの悩み、子供の気持ちをそれぞれ理解したところで最後に連れ子による悩みを解決する方法をまとめていきましょう。
今実際に悩んでいるという方はぜひ参考にしてくださいね。
①子供の理解を得てから再婚する
再婚をする際には幼い子供であっても事情を説明するようにしましょう。
もし嫌がったりしても受け止める覚悟が必要です。
新しい親とのコミュニケーションが不十分で納得いかないまま強行突破で結婚してしまえばそれこそ後に過剰に甘えるようになったり、反発して家に寄らなくなるといったトラブルになる確率が高くなります。
子供も大事な家族の一員ですから大人のエゴは抑えて、子供に寄り添って問題に対処していきましょう。
②実の親になろうと気を張りすぎない
新しく親になる方は、連れ子と実の親子のように関係を作らなくちゃと無理に思い込む必要はありません。
あまり思い詰めてしまうと気が滅入って体によくありませんし、受け入れてくれない子供を悪いようにみてしまう可能性もあります。
ただし、子供にとって良い環境になるように少しの努力はしてあげる必要があります。
子供に対して幸せになってほしい、元気で生きてほしいという思いがあればおのずとそれが表れて良い親になれるはずです。
③お父さん、お母さんと無理に呼ばせない
再婚するとよくあるのが「今日からこの人はお母さんになるから、お母さんって呼んでね」と呼び方を決めつけることです。
この場合、子供にとってのお母さんはもともと一緒に暮らしていた本当のお母さんのことです。
まだ新しいお母さんが出来たことを受け入れられていないかもしれないのにもかかわらず、呼び方を指定してしまうのは酷なことです。
自然に新しい家族を受け入れられるように呼び方の強制をするのは避けましょう。
④希望すれば元の親に会わせる
新しい家族が出来ても、元の親が恋しくて会いたいと言い出すことがあるかもしれません。
それは当然のことです。
そのため、新しい親はそうした子供の意見を受け入れ、快く承諾し、実の親の方は面会をセッティングしてあげましょう。
もしここで「ここがお前の家なんだから」と言ってしまえば、新しい親のせいで自分の親に会えないと思ってしまい、関係が悪くなることもありえます。
⑤家族全体が仲良しでいる
子供にとって何より大事なのは自分の家族みんなが仲が良く心配がない環境で育ててあげることです。
細かい悩みはあるかもしれませんが、家族全体の関係がうまくできていれば子供も安心することができます。
そうした思いがやがて自然に新しい家族を受け入れることに繋がるでしょう。
まとめ
連れ子がいる再婚やお付き合いは、子供本人、その親、新しい親がそれぞれ複雑な思いを抱え、悩んでいることが多いです。
その中でも子供はまだ無力ですから、子供の思いを理解したうえで、それを尊重してあげる必要があります。
無理にこうしなくてはと気を張りすぎず、幸せな家族を作ろうという思いを持って時間をかけながら解決していくのが良いでしょう。