そろばん界の1年を締めくくる大会。
『クリスマスカップ』
とても人気のあるそろばん大会で、参加人数は日本トップではないでしょうか。
そんな『クリスマスカップ』ですが、2018年の大会から問題が変更されるとか?
大会問題の変更内容と、問題変更についてのみなさんの反応をご紹介します。
クリスマスカップ2017までは
クリスマスカップ2017までは、
- 小学生 アバカスサーキットF1レベル
- 中学生以上 アバカスサーキットF0レベル
の問題を、かけ算・わり算・みとり算それぞれ3分で行っていました。
https://xn--d9jvb0eza4281cp0k.jp/christmascup2017/
本来クリスマスカップは、『そろばん愛好者ならどなたでも参加できる』をモットーにしていた大会ですが
最近では参加希望者が多すぎるため、お断りしている状況です。
それだけクリスマスカップは人気があり、全国の多くのそろばん選手が目指している大会ということですね。
クリスマスカップ2018からは問題がF0に
クリスマスカップ2018からは、小学生の問題がアバカスサーキットF0レベルに変更されます。
正直、『小学生にF0レベルの問題は厳しいだろ~』と思っている方も少なくないと思います。
実際、小学生にF0クラスの問題は難しいでしょう。
しかし、思い出してください。
F1レベルの問題をクリスマスカップで満点を取れる生徒が
最初から満点を取っていましたか?
一生懸命練習して点数を上げようと頑張ったり
ライバルに勝とうと練習したり
クリスマスカップでの入賞を目標にしたり
そうやって、今では満点を取れるような選手になったはずです。
クリスマスカップ主催者の考え
クリスマスカップを主催する日本珠算協会、共催のサンライズさんの問題変更への思いは
『数年後、十数年後を見据え、問題の変更に踏み切りました。近年、全ての大会が満点競技となってしまう状況に対する、私たちの考えの表明とも考えています。』
『物事の変更に時間をかけていては、いつまでたっても変えられなくなってしまいます。そんな停滞を防ぐため、強い信念と覚悟を持って問題変更に踏み切らせていただきました。時期的にも難易度的にも急であることは承知しております』
『練習することで上達できるということが大会の重要な要素であり、実力通りの順位で表彰するという事を求めるならば、問題変更という案にたどり着かざるを得ませんでした。そして、全国大会である以上、優先すべきは上位入賞者でなくてはならないと考えています』
『練習することで誰もが上達できる大会を目指し、そして何より、クリスマスカップらしい華やかで明るく楽しく真剣勝負が出来る雰囲気を損なわず運営していきたいと考えています。』
大会主催者側も苦渋の決断だったようです。
問題変更により参加者が減るかもしれないし、大会のレベルが逆に落ちてしまうかもしれません。
しかし、何かを変えようと思った時に、そんなネガティブな事は考えてられません。
きっと今回の問題変更が、クリスマスカップをさらに盛り上げてくれるはずです。
問題変更に対する入賞団体からのエール
サンライズ2018年8月号に、過去に団体入賞した事のある指導者からのエールが載っています。
そこからいくつか抜粋してみます。
そして、大仏先生の意見も添えてみます。
小学生の問題レベル引き上げに賛成
数年前から問題レベルを上げるべきと思っていました。
しかし、小学生がF0を3分では、これまでのF1を3分と比較すると難易度が一気に上がりすぎかなと思います。
そこで、小学生と中学生の制限時間を変更してスタートするのはどうでしょうか?
大会は問題内容より雰囲気の方が大事
参加人数について、問題を難しくすれば減るわけではなく、参加制限の基準をどうするかだと思います。
大会って、問題内容より雰囲気の方が意外に大事だったりします。またいつも通り楽しく明るい雰囲気で開催していただければ嬉しいです。
そろばんの心地よい音が聞こえてきそう
問題変更が自分の生徒にとって難しすぎるとか、有利か不利かなどを考えて反対するのではなく、選手のレベルアップを最優先に考えれば、難易度の高い問題の練習をする方が、満点を目指す練習よりも遥かに上達するものです。
これまでは、オール暗算の選手がほとんどでしたが、これからはそろばんの心地よい音が聞こえてきそうですね。
問題変更で日本一の難易度へ
問題変更で小中学生は上位から下位まで点差がハッキリし、結果はそのまま明確な学年別の日本ランクと言えるのではないでしょうか。
「全国大会なのに簡単すぎて練習にならない」という小学生がいなくなり、珠算界がますます発展すること間違い~なしっ!
自由参加の部門を設けてみては?
『そろばん愛好者ならどなたでも』という趣旨を貫くなら、今回の変更には疑問符が付くかもしれません。ただ、今回の問題変更により、小学生のレベルは格段に上がります。
クリスマスカップに参加する生徒の中には、入賞は出来ないけどクリスマスカップが大好きという生徒もいます。そんな生徒の参加は厳しくなるかもしれません。
自由参加の部門を設けて、より多くの人が参加できる大会を維持してほしい。
『広く浅く』から『高く広く』へ
今回の問題変更に賛否両論あると思いますが、『広く浅く』のクリスマスカップから『高く広く』を目指すクリスマスカップへの前進だと思って臨んでいきます。
ちなみに、小6女子生徒の問題変更を聞いた際の感想(川柳?)です。
【F0か そうかクリカツ F0か】
意識の高い先生の意見は分かりました
入賞団体している先生方の意見は、概ね賛成意見が多いですね。
全国大会に参加して、さらに入賞を目指している選手・先生達はもともと意識が高いですからね。
私も問題変更には賛成派です。
目標は高くなりますが、目標に向かって頑張る事が大切ですからね。
しかし、問題変更には反対の方も多いでしょう。
クリスマスカップ主催者のみなさんが、どのような内容で開催するのか楽しみです。
クリスマスカップ2018が楽しみ
クリスマスカップ2018は、12月24日(月)に開催されます。
詳細な要項は、9月に完成予定だそうです。
今からドキドキしながら、要項が届くのを待ってます。
問題のレベルは上がりますが、今までと変わらず多くの方が参加できる大会になるはずです。
今年も参加者全員で、楽しいクリスマスカップにしましょう。